Contents
個室ブースを設置する場合には、本体の価格に加えて、工事料金やその他の諸経費など様々な費用がかかります。そのため、本体価格だけ見て導入を決めてしまうと、いざ支払う時になって予算オーバーになりかねません。以下では、設置に要する各種費用を見ていきますので、後で慌てないようにするためにも、ぜひ参考にしてください。
1 個室ブースとは何か
個室ブースというのは、オフィスなどに設置することによって、周囲の視線や音を遮断できる設備で、ワークブースや防音ブースなどと呼ばれることもあります。クローズ型、セミクローズ型、オープン型の大きく3つのタイプがありますので、それぞれについて簡単に見ておきます。
1-1 クローズ型
四方の壁に加えて、床と天井も囲われているタイプです。優れた遮音性や吸音性を有するため、Live配信など静かな環境を必要とする業務を行うのに適しています。換気扇や照明などが備えられている高機能な商品が多い分、他の2つのタイプに比べると価格はやや高めになっています。
1-2 セミクローズ型
前後左右と床は囲まれていますが、天井だけ吹き抜けになっているタイプです。クローズ型ほどではないものの一定の遮音性はありますし、周りの視線も遮れるので、Web会議用のブースなどにもってこいです。
1-3 オープン型
四方のうちの一面だけがオープンになっているタイプです。外部から声をかけやすいので、電話のオペレーターのように、必要に応じてオフィスにいる人とコミュニケーションを取らなければならない業務に向いていると言えるでしょう。
2 個室ブース設置にかかる費用の相場を解説
続いて、個室ブースを設置する際に必要になる費用の相場について、紹介していきます。
2-1 個室ブースの価格
個室ブースの価格はクローズ型のものが最も高く、オープン型のものが最も安い傾向にあります。サイズや備わっている機能によって同じタイプのものでも商品によって価格は異なりますが、クローズ型だと100万円前後というのが相場です。また、セミクローズ型だと70万円前後、オープン型だと30万円前後が相場となっています。
2-2 設置工事料金
個室ブースはいずれのタイプもそれなりに大きく、また重量もあるので、設置場所への搬入も含め、一定の工事が必要になります。単に運び込んで置くだけであれば10万円以下の費用で足りますが、壁面への固定などが必要になる場合には、工事代だけで2、30万円を要するケースもあります。
2-3 電気工事料金
内部にコンセントや換気扇が備え付けられている個別ブースを設置する場合には、通常の設置工事に加えて電気工事が必要になってくるケースがあります。電気工事には、専門の資格を持った技術者を手配しなければならないため、通常の工事よりも料金が高くなりがちです。簡単な配線工事であれば、10万円程度で済む場合もありますが、床を剥がして配線をし直すような大掛かりな工事になると100万円近くを要することになります。工事の内容によって料金水準が大きく違ってくるので、必ず事前に見積りを取って確認するようにしましょう。
2-4 その他の諸経費
個室ブースの設置に必要な料金は本体価格と工事料金だけではありません。必ず発生するとは限りませんが、消防法に基づく申請が求められる場合においてそれを業者に行ってもらうようなケースでは、追加で10万円ほどの手数料が生じるので、そういった諸費用があるという点にも注意しておかなければなりません。
2-5 費用相場の計算式
ここまで説明した内容を踏まえると、個別ブースの設置費用は以下の計算式で求められます。
設置費用=個別ブースの単価+通常の工事料金+電気工事料金+諸費用
簡易なものだと、ブースの単価と簡単な工事料金だけで済む場合もあり、それだと費用相場は30万円前後で収まります。一方、大型のクローズ型のブースを導入するために大規模な電気工事も行わなければならないようなケースだと、トータルで300万円くらいのコストを見ておいた方がよいでしょう。
3 解体するときにかかる費用相場
個別ブースは設置する場合だけでなく、解体する時にも費用がかかります。設置費用と同じく、解体費用もブースの大きさや工事の規模によって違ってきますが、1人用の標準的なブースであれば10万円前後を見ておけばよいでしょう。ただし、併せて原状回復工事まで行うとなると、工事の金額が高くなる可能性があります。特に、配線を伴うような電気工事や、壁紙の張り替えなどを行おうとすると、追加で10万円単位の費用がかかってくる可能性があるので、もしそういった工事まで行うつもりがあるのであれば、例えば複数の業者から見積もりを取って比較するなどして、少しでもコストを抑えるようにしたほうがよいかもしれません。
必要な費用を把握するようにしよう
以上で見てきたように、個室ブースを設置する場合には、商品そのものの価格以外に各種工事料金や諸経費など、様々な費用が発生します。ある程度に費用相場はあるものの、実際の費用水準はブースのタイプや設置場所の環境によって異なるため、正確な金額が知りたいという場合は必ず専門の業者に相談して見積もってもらうようにしてください。